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単結晶シリコンインゴット

項目 内容
館コード 現代産業科学館(SCIENCE AND INDUSTRY)
分類コード ST:工業・科学技術
資料番号 199303006
資料番号(枝番) 00
資料名 単結晶シリコンインゴット
資料名よみ たんけっしょうしりこんいんごっと
資料形態 実物
製作年等 1993
資料情報  集積回路に使われるシリコン基板の原料となるのは,ケイ石と呼ばれる白っぽい石です。日本ではほとんど産出されないため,もっぱら外国からの輸入に頼っています。ケイ石はまず不純物と酸素を取り除くため,高温で溶融,還元が行われます。続いて,釜の中で気化し,結晶として取り出します。このようにして生成された高純度の多結晶シリコンはそのまま電子材料としても使用されますが,集積回路の基板としては単結晶構造の方が適しています。このため,多結晶シリコンは再び炉の中で熔かされ,超高純度の単結晶シリコンインゴット(純度99.999999999%)が作られます。最も難しいのは坑の温度を一定に保ちながらゆっくりと引き上げていく技術です。炉の温度は1420℃という高温にありながら,許される温度変化の範囲は±0.1℃という厳しさです。このようにして作られた単結晶シリコンインゴットに,超微細加工を施し,集積回路が形成されていきます。現在量産されている単結晶シリコンインゴットは,直径30cmのものが最大ですが,試験的につくられたものでは,直径40cmのものがあります。40cmのものをうすくスライスしたもの(ウェーハ)も展示されています。